先日、同僚が念願のマイホームを建てました。
世帯年収は約800万円。
新しい家の話を聞きながら、私は素直に思いました。
「ふぅん…すごいなぁ。」
理想の家を建てられたことは、本当に羨ましいです。
広いリビング。きれいなキッチン。子どもが走り回れる家。いいなあ。普通にいいなあ。人間だもの。
その一方で、心のどこかがざわついていました。
「もし自分だったら、本当にその住宅ローンを背負えるだろうか。」
そんなことを考えてしまったのです。
もちろん、家を買う人を否定したいわけではありません。
むしろ、自分たちで理想の暮らしを選んでいる人は素敵だと思います。
ただ、私はセミFIREを目指すようになってから、お金の使い方に対する考え方が大きく変わりました。
この記事は、「家を買うべきか、賃貸でいるべきか」という話ではありません。
世帯年収1000万円のわが家が、5000万円の家を前にして何を怖いと感じたのか。
そして、セミFIREを目指す中で、「お金」と「幸せ」の価値観がどう変わったのか。
そんな話です。
我が家も本気で家探しをしていた
30代の友人でよく出る話題といえば「賃貸にするかマイホーム購入にするか」です。
そんな話題が出ると、私は
「キャッシュフローの見えにくいマイホームよりも賃貸が安泰だよ」
「人生において住まいは大事だけど、共働きで子持ちだと家にいる時間は1日のうち限られた時間でしかないから、そこまでお金を使わなくてもいいんじゃなあい?」
なんて返答していました。
ですが、この発言に反して、実はめちゃくちゃ売りに出ている物件を毎日見ていました。
駅近。3LDK。ファミリー向け。宅配ボックスあり。管理状態よし。
そんな物件を見つけるたびに、「え、最高では?」と、テンションが上がっていました。
トイレを我慢していても間に合いそうなくらい駅から近い物件なんて、もはや神です。
売り家そのものには、今でも魅力を感じています。
広い家はいい。収納が多い家もいい。子ども部屋がある家もいい。
賃貸には無い良さがある売り家も、お金に心配がなければ住んでみたい。
それは本音です。
怖かったのは家ではなく、35年の住宅ローンだった
ただ、私が怖かったのは家そのものではありません。
住宅ローンです。
たとえば、5000万円の家で35年ローン。
文字にするとたった数行ですが、背負うものが重すぎます。
35年。
娘が2歳の今から考えると、娘が37歳になるまでです。
いや、長い。長すぎる。
その間、ずっと毎月返済していくことが前提の人生になります。
もちろん、世帯年収1000万円あれば、5000万円の住宅ローンを組む家庭も珍しくないと思います。
ネットで見ても、「年収の5倍なら大丈夫」「7倍まではいける」みたいな情報もあります。
ですが、「いける」と「安心して暮らせる」は違うのではないでしょうか?
もし残業が減ったら。もし転職したくなったら。もし体調を崩したら。もし子どもの教育費が想像以上にかかったら。もし働き方を変えたくなったら。
そんな「もし」が頭をよぎるたびに、家を買うというより、ローンに人生の選択肢を握られる感覚
がありました。
私は家が怖いのではありません。
5000万円という金額と、35年という期間が怖かったのです。
昔は「賃貸一択でしょ」と思っていた
昔の私は、以下理由によって賃貸は善だと偏った思いを抱いてました。
・修繕費も読みやすい。
・住宅ローンに縛られない。
・浮いたお金を投資に回せる。
持ち家に対してはかなり冷めた目で見ていました。
「マイホーム?固定費爆上がりイベントでは?」くらいに思っていました。
でも、それくらい「お金を増やすこと」だけを基準に考えていたのだと思います。
セミFIREを目指して考え方が少し丸くなった
今は少し違います。同じ質問をされたら、たぶんこう答えます。
「何にお金を使いたいかで答えは変わると思う。」
家に価値を感じる人。旅行に価値を感じる人。教育費を最優先したい人。趣味に全力投資したい人。外食が好きな人。推し活に命を燃やす人。
みんな違って、みんな良い、です。
お金の使い方に、絶対的な正解はありません。
あるのは、その人の価値観だけです。
家を買う人が間違っているわけでもないし、賃貸派が正しいわけでもありません。
大切なのは、自分たちが納得して選んでいるかどうかだと思うようになりました。
セミFIREを目指して変わったのは、単に節約できるようになったことではありません。
「これは本当に自分にとって価値があるのか?」と考えるクセがついたことです。
人と比べることが減った
これが、セミFIREを目指して一番変わったことかもしれません。
昔は、誰かが家を買ったり、ブランド品を持っていたり、高級旅館に泊まっていたりすると、「いいなあ」と羨ましく思ったりすることもありました。
今でもたまに思います。思いますとも。
素敵な家は素敵だし、ブランドバッグはやっぱり可愛いし、高級旅館の朝食は絶対においしい!
しかし、そこで終わらせることなく、今はそのあとに「で、私は本当にそれが欲しいのか?」と自問自答するようになりました。
誰かが持っているから欲しいのか。
本当に自分の暮らしを豊かにしてくれるから欲しいのか。
この違いを考えるようになってから、人と比べることがかなり減りました。
たとえば、私はブランド品にはあまりお金をかけません。
誰かがシャネルの口紅を使っていたら、「素敵だな」とは思います。
ですが、「私も買いたい!」とは思いません。
私は自分の肌に合う化粧品を使えれば、それで満足です。
逆に、エステや家族旅行、大切な人との食事にはお金を使います。
そこには、自分にとっての価値があるからです。
セミFIREは我慢する生活ではない
セミFIREというと、「節約ばかりしている人」「お金にケチケチした生活を過ごす人」「好きなものを全部我慢している人」
みたいなイメージを持つ人もいるかもしれません。
でも、私にとってのセミFIREは少し違います。
我慢するためにお金を貯めているのではありません。
自分が本当に価値を感じるものに、お金と時間を使うために、不要な支出を減らしているだけです。
毎月15万円を積立投資に回す代わりに、家賃は抑えめにして車は持たない。
外食は株主優待を優先して使う。
出勤時のランチは500円以内の仕出し弁当。
こう書くと、なかなか慎ましい生活に見えるかもしれません。
でも、私はこの生活を「我慢している」とは思っていません。
むしろ、自分にとって必要なものと、そうでないものがはっきりしている生活だと感じています。
何でも買える生活よりも、自分が本当に欲しいものを選べる生活。
私はそちらの方が心地いいです。
5000万円の家を買わないことは、幸せを諦めるということではない
今の私にとって、5000万円の家を買うという選択肢はありません。
そう聞くと、何かを諦めているように見えるかもしれません。
でも、私にとっては違います。取捨選択し、私にとって価値があるものだと感じていることに対してお金を使っているのです。
毎月15万円を積み立てる安心感。
娘と旅行に行く時間。
友人とゆっくりランチをする時間。
親に美味しいご飯をごちそうする時間。
好きな本を読む時間。
ブログを書く時間。
家族で「おいしいね」と言いながら、優待券でご飯を食べる時間。
そういう日常の中に、私にとっての幸せがあります。
もちろん、いつか本当に「この家に住みたい」と心から思える物件に出会ったら、そのときは買うかもしれません。
実際、家探しをする中で、心が激しく揺さぶられるような物件にも出会いました。
だからこそ、今はもう「賃貸一択」とは考えていません。
ただし、もし購入するのであれば、誰かの正解ではなく、私たちにとっての正解として選びたいのです。
その一線だけは、どうしても譲りたくないのです。
まとめ
世帯年収1000万円と聞くと、余裕のある暮らしを想像する人もいるかもしれません。
5000万円のマイホームだって、買おうと思えば買えなくはない金額です。
ですが、「買えること」と「心から納得して買うこと」は違うと思っています。
私は、家を買う人を否定しません。
ブランド品を買う人も、高級車に乗る人も、高級旅館に泊まる人も同じです。
その人が幸せだと感じられるのであれば、間違いなく悔いのないお金の使い方だと思います。
ただ、私にとって大切なのは「みんなが欲しがるもの」ではなく、「自分が本当に幸せになれるもの」を選ぶこと。
セミFIREを目指して変わったのは、資産の数字だけではありません。
人と比べて焦ることが減り、自分の価値観に少しずつ自信を持てるようになったということです。
これこそが、私にとって一番大きな変化でした。
人と比べる人生よりも、自分で選ぶ人生。
これからも私は、わが家にとって本当に価値のあるものに、お金も時間も使っていきたいです。




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