【書評】日本の未来は暗い?「2040年の未来予測」成毛眞

未来書評
こんな方におすすめ

・これからの変化に適応したい人

・今後どうやって生きるか考えたい人

・日本の未来を知りたい人

この本を読んで得られるもの

・通信技術の発展が未来にどう影響するのか詳しくなる

・世界における日本経済の立ち位置がわかる

・真面目に環境問題に取り組まないといけないことがわかる

日本の未来は暗い?

ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するために、新事業を構築する企業も多いのではないでしょうか。

これから新商品を開発するとしたら、少なくとも3〜5年は継続的に収益が発生するものが望ましいですよね。

そのためには、未来予測が不可欠です。

なぜなら将来において、ニーズがなければ物は売れないからです。

時代の変化によって、物のニーズも変化していくことをコロナ禍で実感しました。

 

例えば、移動手段として使う電車。

人が箱詰めになって通勤する光景を目にしてきましたが、

新型コロナウイルスが感染拡大してからは、在宅勤務を導入する企業が増え、乗車率が減少傾向にあります。

 

山崎たくわん
山崎たくわん

鉄道業界に携わっている身としては

大打撃を受けています・・・

これは、誰もが予測していなかった事態です。

不測の事態が故、どう行動したら良いのか分からず麻痺状態に陥った人もいるでしょう。

 

では、もし、未来を予測していたらどうなっていたでしょう。

 

事前に予測することが出来ていたら、環境の変化に素早く適応することができたのではないでしょうか。

 

今後起こり得るであろう未来をわかりやすく示してくれているのが

2040年の未来予測」成毛眞

未来予測をし、予測が現実になった時にどう行動するかシミュレーションするきっかけとなった本です。

今後を生き延びるため、知っておいて損はない本でした。

 

この記事では、良い意味でも悪い意味でも未来を左右するかもしれない予測を、4つピックアップしてご紹介します。

概要

著者:成毛 眞
出版社:日経 BP
出版年月:2021年1月12日

著者の成毛眞さんは、31歳でマイクロソフトに入社し、36歳で社長に就任しました。

その後45歳で退社し、投資コンサルティング会社を設立したり、執筆生活を送っています。

テクノロジーの進歩は明るい

通信の進化

「多くの情報を高速で伝えることで可能になる」技術は通信が土台である。

通信が進化すると、私たちの生活も変化していくということは肌で感じたことでしょう。

 

学生時代、好きな音楽を聴くためにレンタルショップで目的のCDを探し、借りて聴いていたのが、

今となっては、家にいながら検索して、すぐに聴くことができます。

私はサブスクリプション型のApple Musicを契約しているのですが、

履歴情報をもとに、好みそうな曲をおすすめまでしてくれます。

 

Youtubeもそうです。

私は猫の動画をよく見るのですが、見終わるとおすすめの動画が再生されて、

ついつい梯子し、気付いたら1時間経っていたなんてことがあります。

これも、通信技術の進歩によって私たちの生活を変えたのです。

 

今何気なく使っている通信は4Gですが、4Gから5Gに移行すると、更に世界観が変わります。

4Gでは2時間の映画をダウンロードする場合、5分かかりますが、

これが5Gだと3秒ほどになると言われているそうです。

その5Gが更に進化すると、6Gが誕生します。

歴史を振り返ると、通信は約10年単位で次世代に進むので、2030年頃には実用化されると予測されています。

 

山崎たくわん
山崎たくわん

ガラパゴス携帯がスマートフォンに変わったように

スマートフォンも近い未来に変わるかもしれませんね

 

6Gで実現する世界

6Gは、通信速度が5G10100倍の速さになると言われている。すでに2時間の映画のダウンロードが3秒だったのが、瞬きの間、1秒もかからない速さになるわけだ。

ネットで調べ物をするとき、サイトを開くのに時間がかかり煩わしさを感じることがありますが、6Gの登場によって、その煩わしさが無くなることを示しています。

 

6Gの利点は他にもあります。

1平方キロメートルあたりの同時接続機器数が、1000万台と5G10倍となるとの試算もある。

つまり、屋内で何がどこに置かれているのか、物体の正確な位置を把握することが可能になると言われています。

この技術が、2030年には実用化し、2040年には暮らしに浸透しているのではないかと予測されています。

 

山崎たくわん
山崎たくわん

探し物もなくなる。

そんな時代が待ち遠しいです。

6Gによって以下のことが実現すると予想されています。

・バスや電車などの無人自動運転
・ドローンによる配達
・遠隔手術
・リアルタイム翻訳
・3Dホログラムによる会議や教育

国境を越えないと治せなかったかもしれない病が、遠隔手術によって救われるかもしれません。

一方で、無人自動運転の普及によって、タクシードライバーがテクノロジーの進化によって、仕事を奪われるかもしれません。

山崎たくわん
山崎たくわん

テクノロジーの進化ってスゲー

日本の経済は既に暗い

日本は既に安い国

私たちが変わらない間に、他の国々は所得が増え、リッチになり、自国での物価が上昇し、日本に行ってでも買い物した方が得なのだ。つまり、日本は世界で見ると、「安い国」になったということである。

10年前の生活と変わらず、500円でお弁当を買うことが出来ます。

裏を返せば、10年前から物価が変わっていないということを意味しています。

 

世界と比べることがなければ、貧しいとも感じませんが、日本は相対的にどんどん貧しくなることが予測されています。

 

給与明細を見ると一目瞭然です。

社会保険料の負担率は10年間で、1人あたり26%増えているのに対し、賃金は10年で3%しか増えていません。

 

これは、働ける人口の割合が少なくなっているからです。

 

今後も少子高齢化の進行は止まらず、社会保障費の負担は増加せざるを得ないでしょう。

給与は増えないのに、国に回収されるお金は増える。

山崎たくわん
山崎たくわん

働く意欲も減ってしまうがな〜

日本のGDPはお先真っ暗?

日本の人口は、2008年をピークに減少しています。

また、誕生する子どもが減少しているのに対し、医療の発達や食生活の改善によって、65歳以上の高齢者は増加傾向にあると予測されています。

日本は今後40年でGDP25%以上減少するという分析もある。

単純に技術進歩もなく、働く人が減れば、その分生産性も減るということを示しています。

 

ただ、テクノロジーの進歩は明るいことが示唆されています。

少子高齢化をテクノロジーによって補うことは十分可能です。

 

しかしながら、人口減少はテクノロジーに関係なく、地方自治体に対して財政難に陥らせてしまう現実問題が危ぶまれています。

 

山崎たくわん
山崎たくわん

待っているだけの未来じゃダメだ・・・

逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ・・・

予測しにくい衣食住

日本における学歴の意味がなくなる

大学を卒業した社会人は、何のために大学を卒業したのでしょうか。

安定して高い給料がもらえる「いい会社」に入るために、大学に進学した人が少なからずいるのではないでしょうか。

また、高学歴であればあるほど、「いい会社」の選択肢は増えるので、なるべくいい大学に入れるよう、努力してきた人は多いのではないでしょうか。

 

企業も、大勢の中から小数を採用するために、手っ取り早く採用するために学歴を採用基準に設けたことがありました。

しかし、少子化が進み、売り手市場になった今、学歴で採用している企業は少なくなってきているのではないでしょうか。

 

実のところ、学歴があればどうにかなる社会は消滅しつつあるのです。

どこの企業も、即戦力となる人材を欲しがっています。

 

山崎たくわん
山崎たくわん

専門性を高めることは

将来にとって大きな戦力となるかもしれません。

 

シェアリングは必要不可欠

40歳を超える上司はマイカーにマイホームを持っていることが多いですが、私は購入しようと思いません。

買う必要性がないと思っています。

 

山崎たくわん
山崎たくわん

というか、買うほどの余裕がありません。

 

高額なお金を払わなくても、家にいながら色んな映画を見たり音楽を聴いたり、少ないお金で楽しめるので買う必要がないと思います。

シェアリングエコノミーの市場規模は、2018年度の18874億円から2030年度に111275億円にまで広がる可能性もある。

それだけ、シェアリングが身近な存在になることを示しています。

 

経済が豊かになれば、シェアリングではなく、大金を叩いてでも新品の車が欲しいと思うかもしれませんが、経済が貧しければ安く済ませたいという考えは普通でしょう。

天災が引き起こす未来

温暖化が引き起こす飢餓

このまま何の対策も講じなければ、今から2100年までに地球の平均温度は4度上昇する。

4度上がると何が起こるか。気温が上昇すれば、海水の温度も当然上昇する。そうすると、ほぼすべての珊瑚礁が白化、絶滅する。珊瑚礁には海洋生物種の3割以上が生息するといわれており、結果的に、数億人の人々の食料事情が深刻なものになる。

医学が進歩し、人生100年時代と言われる中、このまま何もしなければ約80年で平均温度が4度上昇するそうです。

また海水の温度が上がれば、北極の海氷も溶けて海面が上昇することは明白です。

 

日本では熱帯化し、米が獲れなくなるかもしれません。

収穫できていた物も出来なくなり、飢餓に苦しむ国が出てくる可能性もあります。

 

山崎たくわん
山崎たくわん

地球温暖化も目を背けることは不可能ですね。

温暖化によって戦争が起こる

温暖化が進むと、生産に適した土地が減少していきます。

日本では人口減少すると予測されていますが、世界的には人口は増加し続けます。

温暖化を防ぐか、代替肉や昆虫食等、食べ物を変えない限り、一人当たりの食料は確実に減るでしょう。

 

食料が減ると何が起きるでしょう。

戦争の理由は、基本的には資源と富の収穫だ。

人は生きるために、戦争を起こしてしまうかもしれません。

 

山崎たくわん
山崎たくわん

食料は平和の源であることがよく分かりました

まとめ

ブログでは4つピックアップして紹介しましたが、その他にも記載されている未来が沢山あります。

読めば読むほど、テクノロジーの発展を除いて、日本の未来は暗いということが分かりました。

 

しかし、急に日本が暗くなる訳ではありません。

まだ、時間は残されています。

待ち受ける未来を、楽しく過ごすためにどう生きるか、考える猶予が与えられています。

 

私は本業で、鉄道関係の仕事に携わっています。

鉄道業界は、自動車の自動運転化が進むと、お客さんがロボタクシーに流れ、電車の需要は低下するのではないかと思っています。

今のうちから、自分しか作り上げることのできない価値をブログや音楽を通じて発信し、将来的にはそれが本業になると幸せな生き方かもしれないと感じました。

 

皆さんも、2040年の未来を予測して、どうしたら幸せに生きることができるのか考えてみませんか?

 

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