こんにちは!山崎たくわんです。
11月11日公開 新海誠さん監督「すずめの戸締まり」を観に行きました。
前情報は特に仕入れず、前作の「天気の子」、前々作の「君の名は」を観て、今回はどんな恋愛ネタなのだろうかとお気楽気分で観に行ったのですが、想像していた作品と異なっていて、思わず号泣してしまいました。
号泣のあまり、鼻水が止まらず、終わったときにはしばらく放心状態が続きました。
どんな場面で涙が誘われてしまったのか綴ろうと思います。
ここから先は、少々ネタバレが含まれています。
ネタバレが嫌な方は、スルーしてください。
ダイジンと名付けられた白猫が飼い猫に見えて、それだけで泣ける
作中には「ダイジン」と名付けられた可愛らし白猫が登場します。
観ているだけでも愛嬌があり、可愛らしいのですが、このダイジンはただの猫ではありません。
喋るのです。
言葉を話すことができるダイジンは、女主人公すずめに会ったとき、ガリガリで枯れ果てたような姿をしていたのですが、すずめに餌をもらい、「うちの子になる?」と言われ、あまりの嬉しさで若々しく生き生きとした姿に変わります。
そして、
「すずめ、好き」
と言葉を放つのです。
この姿が、まあ可愛らしくて、私が言われた訳ではないのにマスクの下で微笑みながら目に涙が滲みました。
その直後、すずめが手当てしていた青年・草太には
「お前は嫌い」
と、言い放つ姿がまた本物の猫らしくて、我が家で飼っている矢太郎くんを観ているような感覚になりました。
実際に猫と話すことはできませんが、私たち夫婦に対して矢太郎くんはどんな風に思っているのか気になります。
ダイジンの最後の一言が切なすぎて泣ける
なんやかんやあって、ストーリーの終盤。
ダイジンの最後の一言が、あまりにも切なくて、聞いた瞬間に涙と鼻水が止まらなくなり、着けていたマスクの下が大崩壊してしまうという事態が発生しました。
ただでさえ、飼い猫に見えてしまって、ダイジン登場するたびに泣けてくるのに、トドメの一言があるとは思ってもみませんでした。
その一言とは、
「僕はすずめの子にはなれないんだね」
話の冒頭、すずめに「うちの子になる?」なんて言われて嬉しくて舞い上がっていたのに、この始末ですよ。
その後、ダイジンは要石となって、災害から皆を守る役目を果たすことになるのですが、あまりにも切なくて悲しくて涙が止まりませんでした。
個人的には、ダイジンも救ってあげて、誰かが要石という犠牲にならなくとも幸せに過ごせる世界線を作って終了して欲しかったです。
また、「すずめの戸締まり」のストーリーと直接関係ありませんが、
日本では未だ、「犬や猫の数が増えすぎた」「飼ってみたが想像と違う」などといった人の身勝手な考えで捨てられ、殺処分される犬猫の数が絶えません。
年々、殺処分数は減少傾向にありますが、環境省自然環境局の調べによると、2020年4月1日〜2021年3月31日の1年間で殺処分された犬は4,059匹、猫は19,705匹、合計23,764匹いるそうです。
人間の都合で決して奪っていい命などないはずなのに、23,764匹もの命を奪っているのです。
中には、譲渡会で新しい飼い主へと渡される犬猫もいます。
我が家にいる矢太郎くんもそのうちの1匹で、保護猫活動をしている「NPO法人 犬と猫のためのライフボート」さんから引き取りました。
矢太郎くんのように、新しいお家に招かれることもあれば、一方で誰にも招かれず、人の手によって命を奪われる犬猫もいます。
そのような犬猫が、作中のダイジンのように「僕はすずめの子にはなれないんだね」と悟って息を引き取る子が年間20,000匹以上いると思うとやるせなく、無力な自分に涙を流してしまいます。
この記事を書いている今も、ダイジンの切ない一言を思い出しては、いろんな感情が混ざって喉の奥はツーンとし、自然と涙が出てきます。
全てを救うことはできない自分の無力さに泣く
とあるSNSで、保護猫を引き取ったという動画を載せたところ、
「1匹の猫を引き取って救った気になってるのだろうけれど、そんなことするなら全ての猫を引き取ってください」というコメントを頂いたことがありました。
仰る通りで、私にそれくらいのことができる財力、場所、時間があればそうしたいところですが、そこまでの余裕はありません。
しかし、このコメントのように、救われる命もあれば救われない命があるということを、動画を通じて認識する機会が生まれます。
この事実をどう捉えるか人それぞれですが、もっと多くの人が事実を知って、問題に立ち向かうことが増えれば、徐々に解決できると考えています。
人間が引き起こした問題は人間が解決するべき!私は力不足で、引き取った猫は矢太郎くん1匹でしたが、保護施設に送金したり、猫砂を送ったり間接的に救うことは沢山できます。
最後に、長々と犬猫の命の扱われようについて書いてきましたが、「すずめの戸締まり」のメッセージ性は、前述したような内容ではありません。
もっと別にあるのですが、恐らくペットを飼っている人ならば、私たちのように感じるシーンがあるのではないかなと思います。
映画終了後は急いで家に帰り、矢太郎くんを愛でました。
矢太郎くん、我が家に来てくれてありがとう!
なんだかうまくまとまっていませんが、おわり!
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